遺産をめぐる兄弟の不公平感の解消法|トラブルを避けるための実践ポイント
親が亡くなったあと、兄弟間で最も発生しやすいトラブルが「不公平感」。 遺産額の大小に関わらず、 長男だから多く取るべき? 介護をしたのに取り分が少ない… 生前贈与が片方だけにあった? 不動産はどう分ける? こうした“感情のズレ”が大きな争いに発展することも少なくありません。 本記事では、兄弟間の不公平感をどう解消し、円満に相続を進めるかを、実務的な視点から詳しく解説します。 「ぱんだhouse(ぱんだはうす)」として、現場で多くの相続不動産に関わってきた経験を踏まえ、実践しやすいポイントをまとめました。
1. 不公平感の主な原因は「情報ギャップ」と「感情のズレ」 相続トラブルは、財産そのものよりも感情が理由でこじれます。 ● よくある不公平感の原因 生前贈与・学費援助などの“見えない資金” 介護負担の偏り 同居か別居かによる心理的距離 親の意思の不明確さ 不動産が主な遺産で“分けにくい”ケース 特に不動産相続では「売る」「住む」「共有する」の意見が割れ、兄弟関係が悪化することが非常に多いです。
2. 不公平感を解消する5つのステップ
① 遺産の“見える化”を行う まずは財産をすべてリスト化することが重要です。 預金 不動産 車や貴金属 生前贈与 介護にかかった費用負担 「何がどれだけあるか」を全員が知ることで誤解が減り、不公平感の温床を取り除けます。
② 生前贈与や援助歴を“公平な評価”に反映 学費・住宅資金・開業資金など、親が子に与えてきた援助は特別受益に該当する可能性があります。 見えない援助を“なかったこと”にして遺産分割をするのは大きな不公平に。 必要に応じて、 金額の推計 特別受益の計上 遺産額への加算 を行い、公平性を担保することができます。
③ 介護負担の評価を話し合う 介護をしてきた兄弟の負担は、寄与分として遺産に反映できます。 「介護をした兄弟が少し多めに相続する」 これは法的にも認められる考え方で、不公平感を解消しやすいポイントです。
④ 不動産の扱いを明確化する 不動産は「平等に分けられない」典型の財産。 不公平感を最も生みやすいので、選択肢は次の3つに整理します。 売却して現金で分ける(最も公平) 誰かが家を引き継ぎ、他の兄弟に代償金を支払う 共有する(トラブルが続くため非推奨) ぱんだhouseとしては、 将来のトラブル防止のため「売却」または「代償分割」を強く推奨しています。
⑤ 第三者を交えて冷静に整理する 相続で兄弟間の感情がこじれると、当事者だけでの話し合いは難しい場合があります。 そんなときに効果的なのが、 司法書士 税理士 不動産会社(相続専門) など第三者の介入。 「ぱんだはうす」でも、相続不動産の整理・査定・売却・共有解消の相談が多く、専門家が入ることで話がスムーズに進むケースが非常に多いです。
3. 不公平感をなくす「事前対策」も大切 親の存命中にできる対策も重要です。 ● 事前対策の例 遺言書の作成(公正証書が最強) エンディングノートの記載 財産の一覧化 不動産の名義・評価の確認 親の意思が明確であれば、兄弟間の不満は大幅に減らせます。
4. まとめ|不公平感は“放置しない”ことが何より重要 遺産をめぐる兄弟の不公平感は、後に大きな亀裂となって家族を分断してしまうこともあります。 感情任せにしない 財産と負担を“見える化”する 不動産は公平な方法で扱う 第三者の専門家を上手に活用する これらを押さえることで、円満な相続に近づきます。 ぱんだhouseでは、相続不動産の査定・売却・共有解消の相談も随時承っています。 現地調査や相続整理のポイントも、実務に基づいて丁寧にサポートいたします。