☆高齢の親の財産管理をスムーズにする方法

高齢の親の財産管理をスムーズにする方法 ― トラブルを未然に防ぐ“3つの仕組み”が重要

親が高齢になると、 「通帳をどこに置いたか分からなくなる」 「認知症の疑いがあり財産管理が不安」 「詐欺や使い込みが心配」 といった相談が急増しています。 財産管理の準備を後回しにすると、 銀行手続きが一切できなくなる・相続争いの原因になるなど 深刻な問題に発展します。 ここでは、実務上最も効果的な 高齢の親の財産管理をスムーズにする方法を分かりやすく解説します。

 

■ 1. まずやるべきは「現状の見える化」 財産管理の第一歩は、 親の財産を“把握できる形”にすることです。 ◆ 必ず把握しておく項目 ✔ 預貯金の口座一覧 ✔ 年金の受給情報 ✔ 不動産(土地・建物)の名義 ✔ 保険(生命保険・医療保険)の内容 ✔ 借金やローンの有無 ✔ キャッシュカード・通帳・印鑑の場所 最初の棚卸しをするだけで、 後の管理が一気に楽になります。

 

■ 2. 高齢の親の財産管理をスムーズにする3つの仕組み ● ① 任意代理制度(銀行の「代理人カード」等) 認知症前の段階なら、銀行が提供する ● 代理人カード ● 家族カード などを利用でき、日常の入出金がスムーズに行えます。 【メリット】 ◎ もっとも簡単 ◎ 費用がほぼかからない ◎ 親が判断能力あるうちにできる 【デメリット】 × 認知症が進むと利用不可 × 不動産売却など大きな手続きはできない ● ② 家族信託(民事信託) 認知症対策の決定版として急増している方法。 例: 親(委託者)が子(受託者)に、財産管理・不動産の売却権限を託す。 【メリット】 ◎ 認知症になっても財産管理が止まらない ◎ 不動産の売却・契約がスムーズ ◎ 成年後見制度のような厳しい制限がない ◎ 親の財産を親のために柔軟に使える 【デメリット】 × 信託契約の作成に専門家費用が必要 × 仕組みを理解する必要がある ぱんだhouseでも、不動産の売却を伴う高齢者家庭では 最もスムーズな財産管理方法として家族信託が支持されています。 ● ③ 成年後見制度(判断能力が低下した後の制度) 認知症が進み、判断能力が低下した後に利用する制度。 【メリット】 ◎ 法的に強い制度で安心 ◎ 財産が保護される 【デメリット】 × 家族でも裁判所の監督下に置かれる × 財産の自由な活用が難しい × 毎年、報告書作成の負担 × 報酬がかかる 積極的に利用する制度というよりも、 やむを得ない場合の最終手段と考えるのが現実的です。

 

■ 3. 高齢の親と話し合うときのコツ ✔ お金の話は最初に出さない ✔ 生活や体調の話題から自然に導く ✔ 「守るために必要なこと」として伝える ✔ 急がず少しずつ進める 「認知症が進んでから」「倒れてから」では遅く、 親の意思が確認できるうちに準備することが重要です。

 

■ 4. ぱんだhouseからのアドバイス 不動産を含む財産管理の多くは、 “早めの準備”が家族全員を助けます。 ・親の名義の家をどうするか ・老人ホーム入居後の空き家管理 ・相続発生後の手続き これらは、元気なうちから 家族信託+財産棚卸しをしておくと スムーズでトラブルがありません。 あなたのご家庭に合った財産管理の方法も 状況を伺えば無料で診断できますので、気軽にご相談ください。

2025年12月13日