任意売却 ケーススタディ

🏠競売物件の任意売却ケーススタディ:差押から再出発までのリアルストーリー

 

【1】はじめに:競売と任意売却の違い 住宅ローンの返済が困難になった場合、金融機関は「競売手続き」を開始します。 しかし、競売では通常、市場価格の6~7割程度でしか売れず、債務が残るケースが多いのが現実です。 一方、「任意売却」は債権者(銀行など)の同意を得て、競売前に市場価格に近い金額で売却できる方法。 債務者にとっては再出発しやすい柔軟な解決手段です。

 

【2】ケーススタディ:神戸市の競売回避事例 ●状況 神戸市北区の一戸建て(築25年・土地150㎡・建物100㎡) 住宅ローン残高:2,000万円 市場価格:1,600万円 固定資産税滞納・返済遅延が半年以上。 銀行から代位弁済通知・競売開始決定が届いた状態。 ●問題点 競売になると売却価格は1,000~1,100万円程度に落ちる可能性 債務が約800~1,000万円残る見込み 登記簿上の所有者は夫のみ、妻と子供が同居中で転居先未定 債権者(銀行+保証会社+税務署)との調整が複雑

 

【3】対応の流れ(実際のステップ) 任意売却専門業者・司法書士への相談  → 競売開始決定の「公告前」だったため、任意売却の交渉が可能に。 債権者との調整  → 主債権者(銀行)は「1,550万円で売却できるなら同意」と回答。  → 税金の差押登記も「滞納分30万円の一部納付+残額分納」で解除。 買主の確保  → 不動産業者ネットワークを活用し、投資家が1,550万円で購入。  → 売却代金から仲介手数料・税金・登記費用を精算し、残債を約300万円に圧縮。 引っ越し費用の確保  → 債権者の合意のもと、売却代金の一部から引っ越し支援金20万円を確保。

 

【4】結果と教訓 売却価格:1,550万円(市場の約97%) 残債:2,000万円 → 300万円に減額(返済計画あり) 家族は近隣の賃貸へ転居 競売を回避し、信用情報への影響も最小限に抑制 🔍ポイント 任意売却はスピード勝負:競売公告後は債権者が動きにくくなる 複数債権者の調整力が重要(銀行・税務署・保証会社など) 専門業者・司法書士の連携が成功の鍵

 

【5】任意売却の主なメリット・デメリット 項目 メリット デメリット 売却価格 市場価格に近く、高値で売れる 交渉に時間がかかる 引越し 支援金が出る場合あり 債権者の合意が必要 信用情報 競売よりダメージが小さい 延滞記録は残る 手続き 柔軟で家族の意思を反映しやすい 債権者が複数だと調整が煩雑

 

【6】解決策まとめ 早期相談が最重要(競売開始決定前に動く) 専門家チームの連携(不動産業者+司法書士+税理士) 債務整理・再出発支援策の活用(任意整理・個人再生など) 居住継続の道も検討(リースバック・親族買取など)

 

【7】ぱんだhouseコメント🐼✨ 「競売にかかると“自分の意思で売る”ことができなくなります。 任意売却なら、相場で売却できるうえ、引っ越しや再出発の準備も可能。 相談が早ければ早いほど、選択肢は広がります。」

2025年12月04日