KKDYTS
「KKD」とは、日本のビジネスや行政の現場などで使われる俗語で、以下の3つの言葉の頭文字を取ったものです。
K 勘(かん) 経験則や直感に頼る判断
K 経験(けいけん) 過去の体験や知識に基づく判断
D 度胸(どきょう) 最終的な決断や行動を下す胆力
特にデータや科学的根拠に基づかない意思決定を揶揄(やゆ)する場面で使われることが多いです。 「昔ながらのやり方」「ベテランの勘と経験」「勢いで決める」といった手法を指し、現代のロジカル・データ主義と対比される言葉です。 �
長所: 経験豊富なプロの判断は的確でスピーディなこともある。
短所: 再現性がなく、属人化しやすく、ミスや偏見の元になることも。 「KKD」は、否定的に使われることが多いですが、経験値が高い現場では即時判断に役立つ場合もあります。
KKDと対照的な考え方は以下の通り。
1. PDCAサイクル Plan → Do → Check → Act 継続的な改善を実現するためのフレームワーク。
P(計画):目標設定と施策の計画立案
D(実行):実行してデータを集める
C(評価):結果を分析し、問題点を抽出
A(改善):改善して次のサイクルへ
【用途】:製造業・業務改善・プロジェクト管理など全般
2. EBPM(Evidence-Based Policy Making) 「証拠に基づいた政策形成」という考え方。 データ・調査・実証研究に基づいて政策や意思決定を行う 勘や前例主義から脱却 �
【用途】:行政政策・公共事業・社会課題対応など
3. OODAループ Observe → Orient → Decide → Act 高速で変化する環境に対応するための意思決定ループ。
Observe(観察):状況や情報を収集
Orient(状況把握):文脈や影響を整理
Decide(決定):行動方針を決定
Act(行動):即時に実行し、次に備える
【用途】:軍事戦略、危機管理、スタートアップ経営など
4. データドリブン意思決定(Data-Driven Decision Making) 数値・統計・KPIなどのデータに基づいて行動や改善を判断する。 感覚に頼らず、ロジカルで客観的な判断が可能 BIツールやダッシュボードを活用 �
【用途】:マーケティング、営業、経営判断全般
5. デザイン思考(Design Thinking) ユーザーのニーズを起点とした課題解決アプローチ。 共感(Empathize) 問題定義(Define) 発想(Ideate) 試作(Prototype) テスト(Test)
【用途】:新規事業開発、UI/UX設計、サービス改善
6. バリューチェーン分析 + SWOT分析 組織の内部環境と外部環境を整理して、戦略的に意思決定 自社の強み・弱み、機会・脅威を体系的に把握 �
【用途】:中長期戦略立案、競争優位の確立 �
現代は「データ×経験」「計画×直感」のバランスが鍵とされ、
重要なのは、KKDとロジカルな判断をバランスよく組み合わせることです。

ここからは偏った小職の意見です。
PDCA等の論理的アプローチだけでは絵に描いた餅となり経営活動はドロ船となります。
その対照的なKKD経営は生き抜くさまを知っており、小刻みに環境変化に対応し存続する小規模企業が多いです。
論理的アプローチが重要なのであればAI知能の活用が遥かに優位でしょう。
KKDにプラスすべきは、大きな「夢」を抱き、「大義名分」を掲げ、揺るぎない「信念」を持つ、ことだと思います。