☆不動産が共有名義になると起きる問題

不動産が共有名義になると起きる問題|相続・贈与で共有するときの注意点を徹底解説

不動産を相続や贈与で取得した際、「とりあえず共有名義にしておこう」 という判断をしてしまうケースは非常に多くあります。しかし、不動産の共有名義には大きな落とし穴があり、将来のトラブル原因として最も避けるべき状態ともいえます。 ぱんだはうすでも共有名義に起因する売却トラブル・相続争いの相談が圧倒的多数を占めています。 本記事では、共有名義になることで具体的にどんな問題が起きるのかを、実例を交えて詳しく解説します。

 

■ 共有名義とは? 不動産の持分(例:1/2、3/10 など)を複数の人が所有する状態を「共有」といいます。 相続・贈与・夫婦購入・投資物件など、共有になる理由はさまざまです。 しかし共有名義は、意思決定が複雑で、トラブルになりやすい最リスクの所有形態です。

 

■ ① 売却がスムーズに進まない 共有名義最大の問題は、売却には共有者全員の同意が必要という点。 ● トラブル例 ・兄弟のうち1人だけが売却に反対して売れない ・共有者の1人が連絡不通 ・離婚後、元配偶者と連絡が取れない状態で売却不可 ● なぜ問題? 1人でも反対すると売却手続きがストップ。 不動産は「共有者の数が多いほど、売れない物件」になります。 ぱんだはうすでも 「共有名義のせいで2年以上売却できなかった」 という事例も珍しくありません。

 

■ ② リフォーム・建替えが自由にできない 建物の価値を維持するために必要なリフォームも、共有者の同意が必要です。 ● よくあるケース ・屋根の修繕の必要があるのに、共有者が費用負担を拒否 ・店舗を貸したいが1人が反対して利用できない ・建替えで意見が割れ、老朽化が進行 共有名義だと「必要な管理ができない」という状態が起きやすく、建物の価値が下がる原因になります。

 

■ ③ 固定資産税の負担で揉める 固定資産税は、共有者の持分割合に応じて支払うのが原則です。 ● よくある揉め事 ・1人が固定資産税を払わず、他の共有者が肩代わり ・税負担を巡る不公平感 ・支払いをめぐって相続人間の関係悪化 固定資産税の滞納が続けば、差押えのリスクも発生します。

 

■ ④ 共有者の誰かが死亡すると権利が複雑化 共有者の一人が亡くなると、その持分はさらに別の相続人へ分割されます。 ● トラブル例 ・共有者3人→死亡により相続人5人へ分散 ・結果的に共有者が10人以上になる ・権利関係が複雑すぎて売却や登記が不可能に これは「共有地問題」の典型で、不動産価値が大きく下がる原因になります。

 

■ ⑤ 持分だけ買い取られる“第三者の共有者”が現れる 共有持分だけを安く買い取る投資業者がいます。 誰か1人が持分を売却してしまうと、知らない第三者と共有関係になる最悪の状態に。 ● 実際のトラブル ・突然、見知らぬ業者から“共有持分を取得した”と連絡 ・業者が高額な買い取り請求や話し合いを求め心理的負担に ・売却を急がされるケースも 一度こうなると、ほぼ確実に物件トラブルが長期化します。

 

■ 共有名義が抱える根本的な問題 ✔ 意思決定のハードルが高い ✔ 相続を重ねるごとに所有者が増える ✔ 価値が下がりやすい ✔ 不動産の管理が難しくなる ✔ 売却の自由度が著しく低下 つまり、共有名義は「将来のトラブルの種」を抱えた所有形態 と言えるのです。

 

■ ■ 共有名義を避けるための最適解 ✔ 遺産分割では可能な限り「単独名義」に統一 共有にするとその瞬間からリスクがスタートします。 ✔ 不動産は売却して現金で分ける 現金化すればトラブルはほぼゼロ。 ✔ 共有を解消したい場合は ・持分買取(共有者間) ・共有分割の協議 ・売却して清算 ぱんだはうすでは、共有名義不動産の問題解消のサポートが最も多い相談分野です。

2025年12月13日